海外スマホ代が高くなる本当の理由とは?
海外旅行から帰国後、スマホの請求書を見て驚いた経験はありませんか。国際ローミングは「繋がる便利さ」の代わりに、想像を超えた料金を請求することがあります。総務省の調査によると、海外渡航時に国際ローミングを利用した日本人の約3割が「予想より高い請求が来た」と回答しています(総務省 電気通信サービスの利用状況等に関する調査)。
なぜこんなに高くなるのか。主な理由は「日本のキャリアが海外の通信会社に接続料を払い、その分を利用者に転嫁する」という構造にあります。特に従量課金のデータローミングは、うっかり動画を1本見ただけで数千円が飛んでいくこともあります。
キャリア別ローミング料金:実際いくらかかるのか?
結論から言うと、大手3キャリアの海外定額サービスは1日あたり980〜2,980円。7日間の旅行では最大で約20,860円になります。これは「節約できる上限」でもあります。
以下の表で主要キャリアの海外データ通信料金を整理しました。
| キャリア | サービス名 | 料金 | 対象 | 注意点 |
|---|---|---|---|---|
| ドコモ | 海外1dayパケ | ¥980/日(対象国)〜¥2,480/日 | データ定額 | 対象国限定、自動適用 |
| au | 海外データ定額 | ¥980/日(対象国)〜¥1,980/日 | データ定額 | 24時間単位で課金 |
| ソフトバンク | 海外パケットし放題 | 最大¥2,980/日 | データ定額 | 上限あり、速度制限なし |
| ahamo | 海外データ通信 | 無料(月20GBの範囲内) | データ | 15日超で速度制限、ahamo契約必須 |
| 楽天モバイル | 海外データ通信 | ¥0(月2GBまで)/ 超過¥500/GB | データ | 2GBを超えると追加料金 |
※2026年7月時点。料金は変動する場合があります。
ドコモやauの「対象国限定980円」はハワイや韓国など人気の渡航先で使えますが、東南アジアや中東など対象外の国では1日2,000円超になることも。7泊8日の旅行で単純計算すると最大23,840円という数字も現実的です。
ahamoの海外通信は本当にお得?正直に評価する
ahamoの海外データ通信は、月20GBの範囲内なら追加料金なし・設定不要で使えるため、日本市場で最も注目される選択肢の一つです。短期旅行なら確かに最強クラスのコスパです。
ahamoのメリット
- 追加料金ゼロ(月20GBの枠内)
- 設定不要、到着後すぐ繋がる
- 音声通話も国内通話料金で利用可能
ahamoの注意点
- 渡航開始から15日を超えると速度制限(最大128kbps)
- ahamo契約が必要(ドコモ以外のキャリアユーザーは乗り換えが必要)
- 月20GBを国内外合算で消費するため、旅行前に使いすぎると残量が少なくなる
- 動画を多く見る人は20GBでは足りないことも
3週間のヨーロッパ旅行や、1ヶ月のワーキングホリデーなど、15日を超える滞在にはahamoだけでは対応しきれません。そういった場合はeSIMとローミングの詳細比較も参考にしてみてください。
eSIMとは何か?なぜローミングより安いのか?
**eSIM(Embedded SIM)**とは、スマートフォンに内蔵された書き換え可能なSIMチップです。物理的なSIMカードを差し替えることなく、QRコードをスキャンするだけで海外の通信プランを追加できます。eSIMの仕組みについてはeSIMとは何か?初心者向け解説で詳しく紹介しています。
なぜ安いのか。eSIMプロバイダーは海外通信会社と直接卸売契約を結び、中間マージンを削減しているからです。GSMA(国際移動体通信事業者協会)の2025年レポートによると、世界のeSIM対応デバイスは2025年末時点で35億台を超えたと推計されており、普及に伴いコストはさらに下がっています。
eSIMが使えるデバイスは?
iPhone XS以降(2018年〜)、Samsung Galaxy S20以降、Google Pixel 3以降など、近年のスマートフォンのほとんどがeSIMに対応しています。eSIM対応機種の完全リストで自分のスマホが対応しているか確認しておきましょう。
eSIM・WiFiレンタル・ローミングを徹底比較
海外でのデータ通信手段は大きく3つ。どれが最適かは旅行期間・渡航先・使用量によって変わります。ただ、コスト面では多くのケースでeSIMが最も有利です。
| 項目 | キャリアローミング | WiFiレンタル | eSIM |
|---|---|---|---|
| 料金目安(7日) | ¥6,860〜¥20,860 | ¥2,100〜¥10,500 | ¥800〜¥3,500 |
| 準備の手間 | ほぼなし | 受取・返却が必要 | QRコード読み取るだけ |
| 日本の番号 | 維持できる | 維持できる | 維持できる(デュアルSIM) |
| 複数人での共有 | 不可 | 可能(1台で複数人) | 不可(1人1枚) |
| バッテリー | スマホのみ | WiFi機器の充電が必要 | スマホのみ |
| 紛失リスク | なし | 機器紛失で高額弁償 | なし |
| 速度 | 安定 | 人数・距離で変動 | 安定 |
| 対象外の国 | 高額になることも | 概ねどこでも | 200+国対応 |
WiFiレンタルは家族旅行など複数人で使う場合にコスパが良いケースもありますが、充電忘れ・機器紛失のリスクがあります。1人旅やカップル旅行にはeSIMが圧倒的に便利です。
具体的にいくら節約できるのか?シミュレーション
「月1万円節約」と聞いてもピンとこない方のために、実際の旅行シナリオで計算してみます。
ケース1:ハワイ7泊8日(ドコモユーザー)
- ドコモ海外1dayパケ: ¥980 × 8日 = ¥7,840
- タビシムeSIM(ハワイ/北米プラン): 約**¥1,500〜¥2,500**
- 節約額: 約¥5,000〜¥6,000
ケース2:ヨーロッパ2週間(ソフトバンクユーザー)
- ソフトバンク海外パケットし放題: ¥2,980 × 14日 = ¥41,720
- タビシムeSIM(ヨーロッパ広域プラン): 約**¥3,000〜¥5,000**
- 節約額: 約¥36,000〜¥38,000
ケース3:韓国3泊4日(auユーザー)
- au海外データ定額: ¥980 × 4日 = ¥3,920
- タビシムeSIM(韓国プラン): 約**¥500〜¥800**
- 節約額: 約¥3,000〜¥3,500
3ヶ月に1回ヨーロッパや東南アジアへ出張する方なら、年間の節約額は10万円を超えることもあります。「月1万円節約」どころか、旅行の頻度によってはそれ以上の効果が出ます。
高額請求を防ぐためにやるべき5つの設定
eSIMやローミングの料金プランを選ぶ前に、まずスマホ側の設定を見直すことが重要です。設定を間違えると、プランを契約していても予想外の料金が発生することがあります。
海外旅行前のスマホ設定完全チェックリストで詳細を確認できますが、ここでは特に重要な5つを紹介します。
1. データローミングをオフにする
iPhoneの場合:設定 → モバイル通信 → 通信のオプション → データローミングをオフ Androidの場合:設定 → ネットワーク → モバイルネットワーク → データローミングをオフ
eSIMを使う場合は、日本のキャリアSIMのデータローミングをオフにした上で、eSIMのデータ通信をオンにします。
2. 自動アップデートをオフにする
アプリの自動更新は数GBのデータを消費することがあります。WiFi接続時のみアップデートするよう設定を変更しましょう。
3. iCloudやGoogleの自動バックアップをオフにする
写真や動画の自動バックアップは大量のデータを消費します。WiFi接続時のみ同期するよう設定してください。
4. データ使用量の上限アラートを設定する
iPhoneもAndroidも、データ使用量に上限を設定してアラートを受け取る機能があります。eSIMのデータを使い切る前に通知が来るよう設定しておくと安心です。
5. 機内モードを活用する
eSIMのデータ通信を使わない時間帯(就寝中など)は機内モードにすることで、バックグラウンドのデータ消費を抑えられます。
海外でのデータ使用量の目安を知っておこう
「何GBあれば足りるの?」という疑問は多くの旅行者が持つ共通の悩みです。海外旅行のデータ通信量の目安とeSIM選びでも詳しく解説していますが、以下が一般的な目安です。
| 用途 | 1日の消費量目安 |
|---|---|
| Googleマップのナビ(2時間) | 約30〜60MB |
| SNS閲覧・投稿(1時間) | 約100〜300MB |
| 動画視聴(YouTube標準画質、1時間) | 約700MB〜1GB |
| テレビ電話・ビデオ通話(30分) | 約300〜500MB |
| LINEテキスト・写真送受信 | 約50〜100MB/日 |
観光メインで地図とSNSを使う程度なら、1日500MB〜1GBが目安。動画をよく見る方や、リモートワークを並行する場合は1日2〜3GBを見ておくと安心です。
タビシムのデータ容量ガイドでは、旅行スタイル別に最適なプランの選び方を解説しています。
eSIMの設定方法:購入から接続まで5ステップ
eSIMは「難しそう」というイメージを持つ方も多いですが、実際は5〜10分で完了します。eSIM設定ガイドに詳細な手順がありますが、基本的な流れは以下の通りです。
ステップ1:eSIM対応スマホを確認する iPhone XS以降、Galaxy S20以降など対応機種かどうかを確認します。
ステップ2:渡航先・期間・データ量を選んでプランを購入する タビシムのウェブサイトまたはアプリから、目的地・滞在日数・必要データ量に合ったプランを選んで購入します。支払いは円決済で完結します。
ステップ3:QRコードをスキャンする 購入後にメールで届くQRコードを、スマホのeSIM設定画面でスキャンします。
ステップ4:eSIMを有効化する スキャン後、画面の指示に従ってeSIMを追加・有効化します。
ステップ5:渡航先でデータ通信をオンにする 現地に到着したら、eSIMのデータ通信をオンにするだけ。日本のSIMはそのまま残るため、電話番号は変わりません。
旅行スタイル別:最適な通信手段の選び方
すべての旅行者にとって「最適な1択」はありません。旅行スタイルや状況によって、最もコスパが良い選択肢は変わります。
短期旅行(3〜7日)× ahamoユーザー
おすすめ:ahamo海外データ通信(追加料金なし) 月20GBの枠が残っていれば追加費用ゼロ。設定不要で最も手軽です。
短期〜中期旅行(3〜14日)× ドコモ・au・ソフトバンクユーザー
おすすめ:eSIM キャリアのローミングより大幅に安く、設定も簡単。日本の番号も維持できます。
長期旅行・ワーキングホリデー(15日以上)
おすすめ:eSIM(大容量プランまたは複数プランの組み合わせ) ahamoの15日制限を超える場合や、大量データが必要な場合はeSIMが最適。必要に応じてデータを追加購入できます。
家族旅行(3〜5人)
おすすめ:WiFiレンタル(または全員分のeSIM) 全員分のeSIMを用意するか、1台のWiFiルーターをシェアするかはコストと利便性のバランスで判断を。
出張(コスト精算が必要)
おすすめ:eSIM 領収書が発行されるeSIMは経費精算にも対応しやすく、使用量の把握も簡単です。
よくある疑問:データを使い切ったらどうなる?
eSIMのデータを使い切った場合、ほとんどのプロバイダーでは**通信が停止する(速度制限ではなく完全停止)**のが一般的です。ただし、プロバイダーや料金プランによって仕様が異なります。
タビシムの場合、データを使い切った後は追加データを購入するか、新しいプランを購入することで継続利用できます。緊急時のために、WiFiスポットの場所を事前に調べておくか、少し余裕のあるデータ容量のプランを選んでおくと安心です。
FAQ
eSIMとキャリアのローミング、どちらが安いですか?
ほとんどのケースでeSIMの方が大幅に安くなります。大手キャリアの海外定額は1日980〜2,980円かかるのに対し、eSIMは7日間のプランで数百〜数千円が一般的です。ただし、ahamoユーザーで月20GBの枠が余っている場合は、追加費用なしで使えるahamoが最もコスパが高いです。
eSIMを使っても日本の電話番号は使えますか?
はい、使えます。eSIMはデュアルSIM機能を活用するため、日本のキャリアSIMはそのまま維持されます。日本の電話番号への着信やSMS受信も通常通り可能です。ただし、タビシムのeSIMはデータ専用プランのため、eSIMの番号での音声通話はできません。LINEやWhatsAppなどのアプリを使った通話は問題なく利用できます。
eSIMの設定はいつやればいいですか?
出発前(日本にいる間)に設定することを強くおすすめします。現地でWiFiが使えない状況でも、事前にeSIMをインストールしておけば到着直後から通信できます。購入後すぐにQRコードをスキャンしてeSIMをインストールし、アクティベーションは渡航先に到着してから行う設定も可能です。
ahamoの15日制限を超えたらどうなりますか?
渡航開始から15日を超えると、海外でのデータ通信速度が最大128kbpsに制限されます。この速度ではテキストメッセージや地図の読み込みは辛うじてできますが、動画視聴やSNSの快適な利用は難しくなります。15日を超える旅行の場合は、eSIMを併用することで快適なデータ通信を維持できます。
WiFiレンタルとeSIM、どちらがおすすめですか?
1〜2人の旅行ならeSIMが圧倒的に便利です。機器の充電が不要で、紛失リスクもなく、料金も安い場合がほとんどです。3人以上の家族・グループ旅行では、1台のWiFiルーターをシェアする方がトータルコストを抑えられることもあります。ただし、WiFiルーターは電波が届く範囲内にいる必要があるため、別行動が多い場合はeSIMの方が実用的です。
海外でeSIMを購入・設定することはできますか?
技術的には可能ですが、eSIMの購入・設定にはインターネット接続が必要なため、現地到着後に設定しようとすると困難な状況になることがあります。出発前に日本で購入・設定を完了しておくことを強くおすすめします。
eSIMに対応しているスマホはどれですか?
iPhone XS以降(2018年発売〜)、Samsung Galaxy S20以降、Google Pixel 3以降など、2018年以降に発売された多くのスマートフォンがeSIMに対応しています。ただし、一部の格安スマホや古い機種は非対応の場合があります。eSIM対応機種リストで事前に確認してください。
海外でiPhoneが高額請求になるのを防ぐには?
最も重要な設定は「データローミングをオフにすること」です。eSIMを使う場合は、日本キャリアのSIMのデータローミングをオフにした上で、eSIMのデータ通信のみをオンにします。また、アプリの自動更新・iCloudの自動バックアップもWiFi限定に設定しておくと、予期しないデータ消費を防げます。iPhoneの海外設定ガイドも参考にしてください。
まとめ:旅行スタイルに合った節約術を選ぼう
海外スマホ代の節約は、難しいことではありません。キャリアのローミングをデフォルトで使い続けるのをやめるだけで、年間数万円〜十数万円の節約につながります。
選択のポイントをまとめると:
- 短期旅行 × ahamoユーザー → ahamo海外データ通信(追加費用ゼロ)
- 短期〜中期旅行 × 大手キャリアユーザー → eSIM(コスパ最優先)
- 長期旅行・ワーキングホリデー → eSIM(大容量プラン)
- 家族・グループ旅行 → WiFiレンタルまたは全員分のeSIM
どの手段を選ぶにしても、出発前にスマホの設定を確認し、データローミングをオフにしておくことが高額請求を防ぐ第一歩です。
eSIMが初めての方は、eSIMの設定ガイドを参考に、出発の数日前から準備を始めてみてください。慣れてしまえば、次の旅行からは5分で準備完了です。旅先では節約したお金を、食事や体験に使いましょう。






