海外のスマホ代、実際どのくらいかかっているの?
多くの日本人旅行者が見落としがちなのが、海外でのスマホ通信費です。国際電気通信連合(ITU)の調査によると、海外ローミングの利用者の約6割が「帰国後の請求額が想定より高かった」と回答しています。1日980円〜2,980円という日額課金は、旅行期間が長くなるほど大きな負担になります。
たとえばハワイに7泊8日で行く場合、ドコモの「海外1dayパケ」を毎日使えば合計7,840円〜。ソフトバンクの「海外パケットし放題」なら最大23,840円にもなりえます。これは航空券や宿泊費とは別に、スマホだけでかかるコストです。
この記事では、2026年時点の主要キャリアのローミング料金、ahamo・格安SIM、WiFiレンタル、そして旅行用eSIMを徹底比較し、あなたの旅行スタイルに合った最安の選択肢を見つけるお手伝いをします。
2026年、主要キャリアの海外ローミング料金はいくら?
日本の大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)の海外ローミングは、「設定不要でそのまま使える」手軽さが最大のメリットです。ただし、その利便性には相応のコストが伴います。2026年現在の主要プランをまとめると、1日あたり980円〜2,980円が標準的な料金帯です。対象国・地域や通信量の上限はプランによって異なるため、出発前の確認が必須です。
ドコモの海外ローミング(2026年版)
ドコモの「海外1dayパケ」は、対象の約200の国・地域で24時間データ通信が使えるプランです。
- 料金: 1日あたり980円(対象国)〜1,980円(一部地域)
- 通信速度: 現地の速度で利用可能(上限あり、超過後は低速)
- 通話: 日本の番号でそのまま発着信可能
7日間ハワイで使うと、最低でも6,860円。通話を加えると1分あたり約100円〜200円の国際通話料も発生します。
auの海外ローミング(2026年版)
auの「世界データ定額」は、対象国で1日あたり980円で利用できます。
- 料金: 1日あたり980円(対象の約80か国)
- 通信容量: 1日500MB(超過後は最大128kbpsに制限)
- 注意点: 対象国が限定的で、東南アジアの一部では適用外の場合も
ソフトバンクの海外ローミング(2026年版)
ソフトバンクの「海外パケットし放題」は、日額最大2,980円と3社の中で最も高額です。
- 料金: 最大2,980円/日(使い始めた時点から24時間)
- 通信容量: 無制限(ただし一定量超過後は速度制限あり)
- メリット: 通信量を気にせず使える安心感
ahamoの海外データ通信は本当にお得なの?
ahamoの海外データ通信は、月額基本料金(2,970円)の中に海外での20GB利用が含まれており、追加料金なしで使えます。これは日本市場で最も競争力のある海外通信オプションのひとつです。ただし「無制限」ではなく、15日間・20GBという上限があることを忘れずに。
ahamoの海外通信のメリット
- 追加料金ゼロ: 月額2,970円に含まれており、別途申し込み不要
- 設定不要: 渡航先で自動的に現地ネットワークに接続
- 20GBまで: 通常の旅行なら十分な容量
- 通話: 国内通話5分無料が海外でも適用(国際通話は別料金)
ahamoの海外通信の注意点
- 15日間の制限: 15日を超えると速度が大幅に低下(最大128kbps)
- 20GBの上限: 動画をよく見る方や長期旅行では不足しがち
- ahamo契約が必要: ドコモのahamo以外のユーザーには使えない
- 電話番号が変わる場合がある: ドコモから乗り換えの際は要確認
ahamoとeSIMの詳しい比較はこちら:海外ローミングとeSIMの違いを徹底解説
WiFiレンタルは今でも選択肢になる?
WiFiレンタルは以前は主流の選択肢でしたが、eSIMの普及により2026年現在はかなり存在感が薄れています。1日あたり300〜1,500円というコストに加え、受取・返却の手間、充電管理、紛失リスクなどを考えると、多くの旅行者にとってeSIMの方が総合的に優れた選択肢です。
WiFiレンタルのコストと手間
| 項目 | 費用・手間 |
|---|---|
| 日額レンタル料 | 300〜1,500円/日 |
| 受取方法 | 空港カウンターまたは宅配(事前手続き必要) |
| 返却方法 | 空港カウンターまたは返送(帰国後の手間) |
| バッテリー | 別途モバイルバッテリーが必要な場合も |
| 複数人での共有 | 1台で家族・グループ利用可能 |
| 紛失・破損リスク | 弁償費用が発生する場合あり |
複数人で使えるという点はWiFiレンタルの唯一の強みです。家族旅行で3〜4人が1台を共有するなら、1人あたりのコストは下がります。ただし、全員が常に一緒に行動することが前提になります。
旅行用eSIMとは何か?どうして安くなるの?
旅行用eSIMは、スマートフォンに内蔵された電子SIMに、渡航先のデータプランをダウンロードして使う仕組みです。物理的なSIMカードの入れ替えが不要で、QRコードを読み込むだけで設定が完了します。現地キャリアの回線を直接利用するため、日本のキャリアが中間マージンを取る海外ローミングより大幅に安くなります。
eSIMが安い理由
旅行用eSIMが海外ローミングより安い主な理由は以下の通りです。
- 中間コストの削減: 日本のキャリアを経由せず、現地ネットワークに直接接続
- 競争原理: 複数のeSIMプロバイダーが価格競争を行っている
- 物理的なコストゼロ: SIMカードの製造・配送・在庫コストがない
- データ専用: 通話機能を省くことでさらにコストを抑えている
eSIMを使うために必要なもの
- eSIM対応スマートフォン: iPhone XS以降、Galaxy S20以降、Pixel 3以降など多数の機種が対応
- SIMロック解除: 2021年10月以降に購入した端末は原則SIMフリー
- インターネット接続: QRコードのダウンロード時(日本出発前に設定可能)
主要な通信方法を料金で比較するとどうなる?
実際の旅行シナリオで比較するのが最もわかりやすい方法です。ここでは「ハワイ7泊8日」と「韓国3泊4日」という2つの典型的なケースで、各通信方法のコストを試算します。料金はいずれも2026年7月時点の目安であり、変動する場合があります。
ハワイ7泊8日の場合
| 通信方法 | 概算コスト | 備考 |
|---|---|---|
| ドコモ 海外1dayパケ | 約6,860円〜 | 980円×7日 |
| au 世界データ定額 | 約6,860円〜 | 980円×7日、500MB/日 |
| ソフトバンク 海外パケットし放題 | 約20,860円〜 | 2,980円×7日 |
| ahamo(既存ユーザー) | 追加0円 | 月額2,970円に含む、20GB上限 |
| WiFiレンタル | 約2,100〜10,500円 | 300〜1,500円×7日 |
| 旅行用eSIM(タビシム) | ¥1,500〜¥3,500程度 | プランによる |
韓国3泊4日の場合
| 通信方法 | 概算コスト | 備考 |
|---|---|---|
| ドコモ 海外1dayパケ | 約2,940円〜 | 980円×3日 |
| au 世界データ定額 | 約2,940円〜 | 980円×3日 |
| ソフトバンク 海外パケットし放題 | 約8,940円〜 | 2,980円×3日 |
| ahamo(既存ユーザー) | 追加0円 | 月額2,970円に含む |
| WiFiレンタル | 約900〜4,500円 | 300〜1,500円×3日 |
| 旅行用eSIM(タビシム) | ¥600〜¥1,500程度 | プランによる |
Airalo・Holafly・タビシムを比較するとどう違う?
旅行用eSIMの主要プロバイダーを正直に比較します。Airaloは世界最大のeSIMマーケットプレイスで、プランの種類が豊富です。Holaflyはデータ無制限プランを得意とし、欧米旅行者に人気があります。タビシムは日本語対応・円決済・日本語サポートを強みとする日本人向けサービスです。
| 比較項目 | Airalo | Holafly | タビシム |
|---|---|---|---|
| 対応言語 | 英語中心 | 英語・スペイン語等 | 日本語 |
| 決済通貨 | USD・クレジットカード | USD・EUR | 円(¥) |
| サポート言語 | 英語 | 英語 | 日本語 |
| プランの種類 | 非常に豊富 | 無制限プランが強み | 日本人向けに厳選 |
| 設定ガイド | 英語 | 英語 | 日本語 |
| 価格帯 | 安め〜中程度 | やや高め(無制限) | 中程度 |
正直なところ、英語に慣れていてコストを最優先するならAiraloの方が安いプランが見つかることもあります。ただ、設定でつまずいたとき・トラブル時に日本語でサポートを受けたい方、円で支払いたい方にはタビシムが使いやすい選択肢です。
eSIMの設定はどうやるの?難しくない?
eSIMの設定は、QRコードを読み込むだけで完了するシンプルな作業です。所要時間は5〜10分程度で、スマートフォンの基本操作ができれば誰でも設定できます。ただし、渡航先で現地のWiFiに頼らなくて済むよう、日本出発前に設定を完了させておくのがポイントです。
iPhoneでのeSIM設定手順(概要)
- タビシムでプランを購入し、QRコードをメールで受け取る
- 「設定」→「モバイル通信」→「eSIMを追加」をタップ
- QRコードを読み込む
- プランのラベルを設定(例:「ハワイ用」)
- 渡航先で「モバイル通信」からeSIMプランをオンにする
Androidでのステップ(概要)
機種によって手順が若干異なりますが、基本的には「設定」→「ネットワーク」→「SIM」→「eSIMを追加」の流れです。
iPhoneとAndroid両対応の詳しい設定ガイドはこちら
データ容量はどのくらい必要?選び方のコツは?
旅行中のデータ使用量は、スマートフォンの使い方によって大きく異なります。GoogleマップやLINEを使う程度なら1日500MB〜1GBで十分ですが、動画配信やSNSへの動画投稿が多い方は1日2〜3GB必要になることもあります。旅行前に自分の普段のデータ使用量を確認しておくと、過不足のないプラン選びができます。
旅行スタイル別データ使用量の目安
| 使い方 | 1日の目安使用量 | 7日間の目安 |
|---|---|---|
| 地図・メッセージ中心 | 300〜500MB | 2〜3.5GB |
| SNS・写真共有も使う | 500MB〜1GB | 3.5〜7GB |
| 動画視聴も行う | 1〜3GB | 7〜21GB |
| テレワーク・ビデオ会議 | 2〜5GB | 14〜35GB |
eSIMを使う際に注意すべきことは何か?
eSIMは非常に便利ですが、いくつかの注意点を事前に把握しておくと安心です。最も重要なのは端末のeSIM対応確認とデュアルSIMの動作確認です。また、データ専用プランのため、現地の電話番号への通話はできません(LINE・WhatsApp等のアプリ通話は利用可能)。
よくある落とし穴と対策
SIMロックがかかっている場合 2021年10月以前に購入した端末は、キャリアのSIMロックがかかっている可能性があります。各キャリアのマイページや店頭でSIMロック解除の手続きを行ってください(原則無料)。
デュアルSIMの設定ミス 日本のSIM(電話番号用)とeSIM(海外データ通信用)を同時に使う場合、「データ通信用SIM」をeSIMに切り替えるのを忘れると、日本のSIMで海外ローミングが発生してしまいます。設定を必ず確認しましょう。
機内モードと通知設定 機内モードをONにして、その後WiFiとeSIMだけをONにする方法もあります。日本のSIMが自動的に海外ネットワークに接続するのを防ぐ確実な方法です。
FAQ
eSIMとSIMカードの違いは何ですか?
eSIMはスマートフォンに内蔵された電子SIMで、物理的なカードの差し替えが不要です。QRコードを読み込むだけでプランを追加・切り替えできます。従来の物理SIMカードは空港や現地のショップで購入・差し替えが必要で、紛失リスクもあります。eSIMは日本のSIMを抜かずにそのまま使えるため、日本の電話番号を維持しながら海外データ通信が可能です。
ahamoユーザーはeSIMを使う必要がありますか?
15日以内の旅行で20GB以内に収まるなら、ahamoの海外データ通信だけで十分です。ただし、15日を超える長期滞在、20GBを超える大容量利用、またはahamo以外のキャリアを使っている場合は旅行用eSIMが最適解です。ahamoとeSIMを組み合わせることも可能で、ahamoの20GBを使い切った後にeSIMに切り替えるという使い方もできます。
eSIMはどの国で使えますか?
タビシムのeSIMは200以上の国と地域で利用できます。ハワイ・アメリカ本土・ヨーロッパ・東南アジア・韓国・台湾など、日本人に人気の旅行先はほぼカバーされています。一部の国(北朝鮮など)では利用できない場合があります。渡航先の対応状況は購入前にタビシムのウェブサイトで確認できます。
データを使い切ったらどうなりますか?
タビシムのeSIMは、データ容量を使い切ると通信が停止します(速度制限ではなく完全停止)。追加でデータを購入するか、新しいプランを購入することで通信を再開できます。旅行中に使い切らないよう、余裕のある容量を選ぶか、現地のWiFiを活用しながら使うのがおすすめです。
eSIMの設定は出発前にしておく必要がありますか?
はい、日本出発前に設定を完了させておくことを強くおすすめします。渡航先でWiFiが見つからない状況でも、スムーズにデータ通信を開始できます。QRコードの読み込みと基本設定は日本にいる間に済ませ、実際のeSIMのON/OFFは渡航先の空港で行うだけでOKです。
家族旅行でeSIMを使う場合はどうすればいい?
家族それぞれのスマートフォンが個別にeSIM対応であれば、一人ひとりにeSIMプランを購入するのが最も便利です。WiFiレンタル1台を全員で共有する方法と比べると、常に一緒に行動する必要がなく自由度が高まります。お子さんのスマートフォンへの設定は、事前に保護者が日本で行っておくとスムーズです。
eSIMを使っていても日本への電話はできますか?
eSIMはデータ専用プランのため、現地の電話番号への発着信はできません。ただし、日本のSIMを差したままにしておけば、日本の番号への着信は受けられます(ただし海外ローミングの着信料が発生する場合あり)。LINEやWhatsApp、FaceTimeなどのアプリを使えば、eSIMのデータ通信を使って無料で音声・ビデオ通話が可能です。
格安SIM(MVNO)ユーザーでもeSIMは使えますか?
はい、格安SIM(IIJmio・楽天モバイル・mineo等)ユーザーでも、eSIM対応スマートフォンであれば旅行用eSIMを追加できます。格安SIMの多くは海外ローミングに対応していないか、対応していても割高なため、旅行用eSIMとの組み合わせは特に相性が良いです。日本の番号(格安SIM)を維持しながら、海外ではeSIMでデータ通信するデュアルSIM運用がおすすめです。
まとめ:あなたに合った最適な選択肢は?
2026年の海外スマホ通信の選択肢を整理すると、以下のようになります。
- ahamoユーザーで15日以内・20GB以内の旅行 → ahamoの海外通信がベスト(追加コストゼロ)
- 大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)ユーザーで短期旅行 → 旅行用eSIMで大幅節約
- 格安SIMユーザー → 旅行用eSIMがほぼ唯一の現実的な選択肢
- 家族・グループ旅行 → 人数が多ければWiFiレンタルも検討、ただし各自eSIMの方が自由度が高い
- 長期滞在(15日超) → eSIMが最適、ahamoとの組み合わせも有効
海外でのスマホ代節約は、事前の5〜10分の準備で実現できます。空港でSIMカードを買うために行列に並ぶ必要もなく、到着直後からGoogleマップもLINEも普通に使えます。次の旅行の前に、ぜひeSIMという選択肢を試してみてください。
料金はすべて2026年7月時点の情報に基づいています。各キャリアの料金・プラン内容は変更になる場合があります。最新情報は各社の公式ウェブサイトでご確認ください。






