海外でiPhoneのデータ通信設定を間違えて高額請求!回避する5つの必須設定

海外でiPhoneを使うと、設定を間違えただけで数万円の請求が届くことがあります。データローミングのオフ、Wi-Fi通話の無効化、アプリのバックグラウンド更新の停止など、5つの設定を出発前に確認しておくだけで高額請求はほぼ防げます。渡航先でeSIMを使う場合も、同じ設定チェックが必要です。

文: Tabisim 編集部2026年7月18日更新
Silhouette of a traveler standing alone at an airport terminal window with stormy skies and planes visible outside, conveying the anxiety of potential travel complications

海外でiPhoneを使うと、なぜ高額請求になるのか?

日本のキャリアと海外現地キャリアの間で発生する「ローミング通信」は、国内通信と比べて料金が大幅に高くなります。総務省の調査によると、国際ローミングに関するトラブル相談は年間数百件規模で寄せられており、「気づかないうちに通信していた」という事例が最多です(総務省 電気通信消費者相談センター)。

特にiPhoneは、画面をオフにしていても裏側でメールの同期、iCloudのバックアップ、アプリのアップデートなどを自動実行します。設定を一つ見落とすだけで、ホテルのWi-Fiに繋がる前にデータを消費し、想定外の請求が発生するのです。

「海外に着いた瞬間から課金が始まる」——これがiPhoneの怖いところです。ドコモ・au・ソフトバンクの海外パケット定額は1日あたり980円〜2,980円ですが、定額対象外の通信が発生すると、1MBあたり数十円という従量課金に切り替わることがあります。7日間の旅行でうっかり1GBを従量で使ってしまうと、それだけで数万円になるケースもあります。

この記事では、出発前に必ず確認すべき5つの設定と、渡航後の安全な使い方を具体的に解説します。海外旅行前のスマホ設定完全チェックリストと合わせて読めば、設定漏れをゼロにできます。


設定①:データローミングをオフにする

データローミングのオフは、高額請求を防ぐ最重要設定です。「設定」→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「データローミング」をオフにするだけで、海外キャリアへの自動接続を遮断できます。この設定は機内モードを解除した直後から有効になるため、着陸前に必ず確認しましょう。

iPhoneでのデータローミングオフ手順

  1. **「設定」**アプリを開く
  2. **「モバイル通信」**をタップ
  3. 「通信のオプション」(iOS 16以降)または**「モバイルデータ通信のオプション」**をタップ
  4. **「データローミング」**のスイッチをオフ(グレー)にする

iOS 17以降では、SIMが複数ある場合(デュアルSIM・eSIM併用時)、それぞれのSIMに対してローミング設定が存在します。日本のキャリアSIMと旅行先のeSIMを併用している場合、日本のキャリアSIM側のデータローミングをオフにして、eSIM側でデータ通信する設定が正解です。

注意: データローミングをオフにしても、Wi-Fi経由の通信は影響を受けません。LINEやGoogleマップはWi-Fi環境で引き続き使えます。


設定②:「モバイルデータ通信」自体をオフにする(完全遮断したい場合)

日本のキャリア回線を一切使いたくない場合は、モバイルデータ通信そのものをオフにするのが確実です。「設定」→「モバイル通信」→「モバイルデータ通信」をオフにすると、そのSIMからの通信が完全に停止します。eSIMで現地データを使う旅行者に特に有効な設定です。

eSIM利用時の推奨設定(デュアルSIMの場合)

eSIMを使って海外でデータ通信する場合、iPhoneには2つの回線が存在します。

設定項目日本キャリアSIM旅行先eSIM
モバイルデータ通信オフオン
データローミングオフオン(現地キャリアに接続するため必要)
音声通話・SMSオン(日本の番号を維持)オフ

この設定にすることで、日本の電話番号はそのまま維持しながら、データ通信はeSIMの現地プランを使う「いいとこ取り」が実現します。eSIMの設定ガイドに詳しい手順があるので、初めての方はあわせて確認してみてください。


設定③:Wi-Fi通話(Wi-Fi Calling)はオフにすべき?

**Wi-Fi通話は、Wi-Fi経由で電話をかける機能ですが、海外では想定外の通話料が発生することがあります。**日本のキャリアのWi-Fi通話を海外で使うと、国際通話扱いになる場合があり、1分あたり数十円〜数百円の料金が発生するキャリアもあります。設定は「設定」→「モバイル通信」→「Wi-Fi通話」から確認できます。

Wi-Fi通話の注意点

  • ドコモ(ahamo含む): 海外でのWi-Fi通話は国内と同じ料金で使えるケースもありますが、キャリアの最新情報を要確認
  • ソフトバンク: 海外でのWi-Fi通話は国際通話料が適用される場合あり
  • au: 海外Wi-Fi通話の扱いはプランにより異なる

通話が必要な場合は、LINEやFaceTimeのWi-Fi通話を使うのが最もコストを抑えられます。これらはデータ通信扱いのため、eSIMのデータプランの範囲内で無料で使えます。


設定④:バックグラウンドアプリの更新をオフにする

バックグラウンドアプリ更新は、画面を見ていない間も通信を発生させる「見えない課金源」です。「設定」→「一般」→「Appのバックグラウンド更新」でモバイルデータ通信をオフにすると、Wi-Fi接続時のみ更新するようになります。特にSNSアプリ、ニュースアプリ、動画アプリは設定を個別にオフにすることをおすすめします。

特に注意すべきアプリ

  • iCloud: 写真の自動バックアップが大量のデータを消費することがある
  • App Store: アプリの自動アップデート(設定→App Store→アプリのアップデートをオフ)
  • メール・Gmail: 自動受信の頻度を「手動」に変更
  • Google フォト: モバイルデータでのバックアップをオフ
  • Spotify / Apple Music: オフライン再生用のキャッシュ更新

海外旅行のデータ通信量の目安とeSIM選びでも解説していますが、バックグラウンド更新を放置すると、1日で数百MBを消費することも珍しくありません。


設定⑤:iCloudの自動同期・バックアップをオフにする

iCloudの自動バックアップは、Wi-Fi接続時に動作しますが、設定によってはモバイル回線でも動くことがあります。「設定」→「[自分の名前]」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」をオフにするか、「モバイルデータ通信でのバックアップを許可」をオフにしましょう。写真ライブラリの同期も、海外では一時的にオフにするのが安全です。

iCloud関連の設定チェックリスト

  • iCloudバックアップ → モバイル通信でのバックアップをオフ
  • iCloud写真 → モバイルデータ通信をオフ(「設定」→「写真」→「モバイルデータ通信」)
  • iCloud Drive → 大容量ファイルの自動ダウンロードをオフ
  • FaceTimeの自動着信 → Wi-Fi接続時のみに制限

キャリアのローミング料金と比較:どのくらい節約できる?

**日本の大手キャリアの海外ローミング料金は、eSIMと比べると割高なケースがほとんどです。**特に1週間以上の旅行や、データをたくさん使う方には、eSIMの方が圧倒的にコストパフォーマンスが高くなります。

2026年時点の主要キャリア海外ローミング料金(目安)

キャリア / プラン料金データ量備考
ドコモ 海外1DAYパス¥980/日無制限(速度制限あり)対象国限定
au 世界データ定額¥980/日無制限(速度制限あり)対象国限定
ソフトバンク 海外パケットし放題¥2,980/日無制限(速度制限あり)対象国限定
ahamo無料(月20GB内)20GB(15日間上限)ahamo契約者のみ
タビシム eSIM(例:アメリカ7日間)¥1,500〜3GB〜追加購入可

※料金は2026年7月時点の目安。変動する場合があります。

7日間ハワイ旅行の場合:

  • ドコモ 海外1DAYパス: ¥980 × 7日 = ¥6,860
  • ソフトバンク: ¥2,980 × 7日 = ¥20,860
  • タビシム eSIM(例): ¥1,500〜¥3,000程度

ahamoユーザーなら追加料金なしで20GBが使えるのは確かに魅力的です。ただし、15日を超える旅行では速度制限がかかり、ahamo以外のキャリアを使っている方には関係ない話です。長期旅行や大容量が必要な場合は、eSIMが最適解になります。

eSIMと海外ローミングの詳しい比較もあわせて読んでみてください。


設定ミスをしてしまった場合の対処法

**もし高額請求の兆候を感じたら、すぐに機内モードをオンにして通信を完全に遮断するのが第一手です。**その後、Wi-Fi環境でキャリアのマイページや公式アプリから当月の通信料を確認しましょう。早期に発覚すれば、キャリアに連絡して定額プランへの遡及適用を交渉できる場合もあります。

高額請求が来た場合の対処ステップ

  1. 機内モードをオンにして即座に通信を遮断
  2. Wi-Fi環境でキャリアのアプリ/マイページで利用料を確認
  3. キャリアのカスタマーサポートに連絡(海外からも無料通話可能な番号が多い)
  4. 定額プランへの遡及適用が可能か確認(キャリアによって対応が異なる)
  5. 帰国後に請求内容を精査し、不明な課金があれば異議申し立て

eSIMが繋がらない時のトラブルシューティングも参考にしながら、海外での通信トラブルに備えておきましょう。


eSIMを使えば設定ミスのリスクを最小化できる

**eSIMを旅行先用に設定しておくと、日本のキャリア回線をデータ通信に使わない構成が作れるため、高額ローミングのリスクが大幅に減ります。**物理SIMの入れ替えも不要で、QRコードをスキャンするだけで出発前に設定が完了します。iPhoneのeSIM対応機種であれば(iPhone XS以降)、誰でも使えます。

eSIMを使うメリット(高額請求防止の観点から)

  • 日本のキャリアSIMをデータ通信に使わないため、ローミング料金が発生しない
  • 現地に着いた瞬間から接続できる——空港でSIMを探す必要なし
  • 日本の電話番号はそのまま維持(デュアルSIM)
  • 使う分だけ購入するため、無駄な課金が発生しない
  • 契約縛りなし、月額なし

eSIM対応機種の一覧で自分のiPhoneが対応しているか確認してみてください。iPhone XS(2018年発売)以降のモデルはすべてeSIM対応です。


出発前の最終チェックリスト:5分でできる設定確認

**以下の設定を出発前日に確認するだけで、海外での高額請求リスクをほぼゼロにできます。**機内モードを解除した瞬間から課金が始まる可能性があるため、搭乗前に必ず済ませておきましょう。

必須設定チェックリスト

【キャリアSIM関連】

  • データローミング → オフ
  • モバイルデータ通信 → オフ(eSIM使用時)
  • Wi-Fi通話 → オフ(または要確認)
  • VoLTE → キャリアの海外設定を確認

【アプリ・バックグラウンド関連】

  • バックグラウンドアプリ更新 → モバイルデータ通信をオフ
  • App Storeの自動アップデート → オフ
  • iCloudバックアップ → モバイル通信でのバックアップをオフ
  • iCloud写真のモバイルデータ通信 → オフ
  • Google フォトのモバイルデータバックアップ → オフ

【eSIM設定(eSIM使用時)】

  • eSIMのデータローミング → オン(現地キャリアに接続するため)
  • 「モバイルデータ通信」の優先SIM → eSIMに設定
  • eSIMのアクティベーション → 出発前に完了

iPhone・AndroidでのeSIM設定方法に画像付きの手順があります。初めてeSIMを使う方はこちらで設定の流れを確認しておくと安心です。


FAQ

データローミングをオフにすると、電話もできなくなりますか?

データローミングをオフにするのは「データ通信(インターネット)」の遮断です。音声通話とSMSは、データローミングとは別の回線で動作するため、引き続き使えます。ただし、海外での音声通話は国際ローミング通話料が別途かかるため、LINEやFaceTimeのWi-Fi通話を使う方がコストを抑えられます。

eSIMを使う場合でも、日本のキャリアSIMのデータローミングはオフにすべきですか?

はい、必ずオフにしてください。eSIMで現地のデータ通信を使う設定にしていても、日本のキャリアSIMのデータローミングがオンのままだと、eSIMの接続が不安定なタイミングで日本のキャリア回線に自動切り替わり、高額ローミングが発生することがあります。デュアルSIM使用時は両方のSIMの設定を確認するのが鉄則です。

機内モードをオフにした瞬間に課金が始まるって本当ですか?

本当です。機内モードを解除すると、iPhoneは自動的に電波を探して接続します。データローミングがオンのままだと、海外キャリアに接続した時点でデータ通信が始まり、課金が発生します。着陸後に機内モードを解除する前に、設定アプリでデータローミングがオフになっているか確認する習慣をつけましょう。

ahamoの海外20GBは本当に無料ですか?注意点はありますか?

ahamoの海外データ通信は、月間データ容量(20GB)の範囲内であれば追加料金なしで使えます。ただし、利用できるのは渡航から連続15日間が上限で、それを超えると速度制限がかかります。また、ahamoへの契約変更が必要で、既存の電話番号が引き継げない場合があります。15日を超える旅行や大容量が必要な場合はeSIMの方が適しています。

iCloudバックアップをオフにしても、写真は消えませんか?

iCloudバックアップをオフにしても、すでにiCloudに保存されている写真やデータは消えません。オフにするのは「新たな自動バックアップの実行を停止する」設定です。帰国後にWi-Fi環境でバックアップを再開すれば、旅行中に撮った写真もiCloudに同期されます。

海外でWi-Fiに繋がっていれば、データローミングをオフにしなくても大丈夫ですか?

Wi-Fi接続中はデータローミングを使いませんが、Wi-Fiが切れた瞬間(ホテルのロビーから外に出た時など)に自動的にモバイル回線に切り替わります。データローミングがオンの場合、その切り替わりの瞬間から課金が始まります。「常にWi-Fiに繋がっているから大丈夫」という過信が事故の原因になるため、設定でオフにしておくのが安全です。

eSIMを設定したのに繋がらない場合はどうすればいいですか?

まずiPhoneを再起動してみてください。それでも繋がらない場合は、「設定」→「モバイル通信」でeSIMが「オン」になっているか、「モバイルデータ通信」がeSIMに設定されているかを確認します。eSIM側の「データローミング」がオンになっているかも要チェックです。それでも解決しない場合は、eSIMプロバイダーのサポートに連絡しましょう。タビシムは日本語サポートに対応しています。

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